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曼珠沙華腰巻の美術世界
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長崎は朝日新聞の夕刊はないです。23日朝日新聞夕刊
長崎県佐世保市の離島、宇久島で、現代美術展「宇久島アートフェスティバル」が26日まで開かれている。島内の空き家などで作品を展示しており、島民らが制作や運営に協力している。人口約2200人の小さな島は、手作りの美術展で盛り上がっている。


 展示されたのは、島在住の3人を含む県内の美術作家15人と、デンマークからの招待作家スティーン・ラスムッセンさんの作品。昨年に続く2回目の開催だ。今年は公的支援を受けず、約30万円の費用は民間財団の支援や絵画教室の協賛などでまかなう。県内作家の交通費や滞在費は自己負担で、ラスムッセンさんは空き家に滞在した。

 佐世保市の作家で島外に住む小田原久生さん(65)の作品は、天井から海水の入ったポリ袋を糸でつるし、日時計などを置いたもの。時の流れやかつてそこに住んでいた人々への思いを表現した。制作は島に住む市職員、町田祐一郎さん(24)らが手伝った。現代美術と接点はなかったが、知り合いの勧めでボランティアとして参加した。

 「材料は100円均一の店で買ったものがほとんどです」「意外ですね」。そんな会話をしながら少しずつ作品ができあがる。町田さんは「楽しい経験。来年も手伝いたい」と語る。

 会期は12~19日の予定だったが、開幕時に台風が接近し、島と本土を結ぶ船が欠航。展示が遅れたため、26日まで延長された。遅れて島に入った作家は観客の前で制作、展示をすることになり、島民との距離がますます縮まったという。

 作家の内藤修子さん=長崎市=の「無情ノ微吟」は、人間の血のつながりが脈々と続くことを布などで表現した。血脈を表現するため紅白の布で太く長い綱を編むのを、観客の親子連れが熱心に手伝ってくれた。その綱を見た島民から「へその緒ですか」と聞かれ、新鮮な視点に驚いたという。

 「取り組みたいと思っていた公開制作やボランティアの参加が、自然にうまくいった」。市立宇久中の美術教諭で、フェスティバルの事務局を務める井手淑子さん(33)は話す。

 作家との交流を通じて島の人に現代美術の自由な表現を知ってほしいと、県内の作家に協力を呼びかけて美術展を実現させた。井手さんは異動でいずれ島を離れなければならない。「美術には人を元気にする力があると信じている。ずっと関わっていきたいが、島の人たちが運営する催しになってほしい」と期待する。

 島外で暮らす島出身者が友人を連れてきたり、福岡の大学生が見学に来たり。実行委員長で島内に住む元郵便局長の松永米雄さん(63)は、「知名度が上がってきた」と手応えを感じている。(菅野みゆき)
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