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曼珠沙華腰巻の美術世界
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長崎新聞2009・2・13「よいやー」記事
2009年2月13日朝刊

「現代美術は面白い」
「美術展2009[ima]長崎」(同実行委員主催)の屋外展示を鑑賞した。
長崎市外海地区の大中尾棚田にインスタレーション(空間ゲ術)が設置された。
 印象に残った二点。金子衛さん(長崎市)の作品は田んぼ三枚に卓上鏡がズラリと並ぶ。一枚一枚に映る空や山、民家を見ながら歩く。特別なものが映ってるわけではない。計48枚。見終わって、そうか、田んぼを歩かせたのか、と勝手に納得した。田んぼというと、歩く場。田植えや稲刈りも昔はそうだった。
 下段の田んぼには赤い布が十字架状に並べられている、内藤修子さん(同)の作品。田んぼは広げる場でもある。場が人の行動を触発する。そんなことを気付かされた。と併せて、作品はもう一つの世界の存在を暗示している。鏡は田んぼの地下の世界をのぞく感じ。一方、十字架は棚田の上部から眺め降ろすと、対岸の山のむき出した岩肌と相まって物語が浮かんだ。岩から飛び降りる殉教の隠れキリシタンを連想した。
 現代美術の面白さは、見る者それぞれの想像力を触発、イメージを生み出すことだろう。棚田の風景と併せて、異色の作品群が疲れた脳を洗ってくれた。      (成)

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